巳年にちなんで蛇伝説「道成寺縁起」

2025年、乙巳(きのとみ)蛇の干支にちなんで蛇伝説「道成寺」のご紹介。

2025年は巳年:
蛇の神様を祀る神社はパワースポット

今年2025年は巳年。

蛇の神様を祀る神社はパワースポットとして人気だそうです。

(奈良県大神神社、東京の蛇窪神社など)

道成寺縁起

しかし蛇は神様と祀られる一方で日本各地に怖い蛇伝説が存在します。

なかでも最も有名なのは歌舞伎や能楽の演目としても有名な「道成寺縁起」でしょうか。

道成寺縁起:物語

白河(現在の福島)より熊野詣にきた僧侶安珍が熊野で一夜の宿を求めてやってきます。

宿の娘清姫は美青年の安珍に一目惚れします。

しかし安珍は仏に仕える身。「熊野詣の帰りにまた立ち寄る」と逃げ口上します。

なかなか姿を見せない安珍に清姫は不安から怒りに変わり血相をかえて安珍を追いかけて探します。

みるみる間に着物や草履を脱ぎ捨てて一心不乱に追いかける姿は大蛇に変わっていきました。

安珍は寺の釣鐘に身を隠すも大蛇となった清姫は炎を吐き安珍を焼き殺してしまいます。

そして自らも日高川に身投げして死んでしまいます。

2人を哀れんだ寺のお坊さんは読経をして供養し2人を成仏させました。

蛇と女性の情念の絡んだ伝説が存在

日本各地に蛇と女性の情念の絡んだ伝説が存在しています。

蛇の神様に美しい女性を生贄として差し出して災害から守っていただく風習があった地域もあります。

また農作業する女性が蛇に襲われることもありました。

そうした時代背景も含めて女性の復讐伝説は生まれたのかもしれません。

「道成寺縁起」から時代の絵師が名画を残す

しかし有名な「道成寺縁起」の物語から時代の絵師が名画もまた残しています。

「魔性の女」の象徴

さらに蛇となる女性は美女ばかりで「魔性の女」の象徴にもされています。

道成寺縁起1【美脚魅了倶楽部】
道成寺縁起2【美脚魅了倶楽部】

参考:和歌山県道成寺HP
カラー画 「清姫日高川に蛇躰と成るの図」 月岡芳年
モノクロ画 「安珍と清姫」 橘小夢

「魔性」という名

実際、色気のある美女が好きな男性を知っていますが、蛇系の顔立ちが好きだと話していましたので、色気ある女性もそうそう存在しませんから、結局、「魔性」という名も似つかわしい言葉かもしれません。

関連記事

PAGE TOP