「におい」がフェロモンと重要な関わりをもつことを知り、またまた興味深い言葉を知りました。
その名も「フェロモントラップ」。
フェロモントラップ
フェロモントラップ、いったい何のことなのか?
言葉そのものの印象からは「ハニートラップ」の世界を想像してしまいます。
が、違うのです。
「フェロモントラップ」を仕掛けて、オスの蛾をおびき寄せ殺虫するのです。
蛾のメスが性誘引物質を放出し
オスの蛾を引き寄せ
その昔、かの有名な「昆虫記」の著者「ファーブル博士」は、約百年前、オオクジャク蛾のメスが性誘引物質を放出しオスの蛾を引き寄せていることを発見します。
合成フェロモンが農薬に
現在、このメスの放つ性フェロモンを研究して人工的につくられた合成フェロモンが農薬として広く普及しております。
オスの蛾をおびき寄せ殺虫
ハスモンヨトウは幅広い野菜、果実を食べてしまう有名な害虫。
畑に、この「フェロモントラップ」を仕掛けてオスの蛾をおびき寄せ、殺虫するのです。
ほかにも「フェロディンSL」など…笑
なんで、オスを殺すんだ!
男性の皆さんは、「なんで、オスを殺すんだ!」とショックかと思いますが、
寄っていってしまうのは、メスではなくオスだという習性からなので、こうした農薬が存在しています。
ただ、蛾の嗅覚はフェロモンの感知だけでなく、飛行するとき、ほかの個体と衝突しないよう避けるセンサーの役目も果たしています。
人間の嗅覚の本能は退行
人間が進化する過程で、視覚や聴覚が発達する代わりに、元々あった嗅覚の本能は退行しています。