コラム、「靴とダンディズムと御用達」です。
トニー・ブレア氏:
靴を18年間履き続る
イギリスの元首相、トニー・ブレア氏は、英国チャーチ社製の靴を18年間履き続けていました。
1997年の就任以来ずっと定例の議会にはその靴で出席していたそうです。
安い靴は不経済
そして、「安い靴は不経済」とまで言いました。
長年履き続けるには
しかし、長年履き続けるには、日頃より靴の汚れを落としクリームを塗る手入れを根気よく続けてこそ、無二の輝きとなり自らが育てた靴となり得るのです。
慣用句で「足元をみる」
慣用句で「足元をみる」という言葉があります。
相手の弱みにつけこむという意味があります。
客の足元を見て対応が変わる
歴史的当初の意味とは少し違うのですが、いまだ、車のディーラー、腕時計店、高級ホテルなどでは、客の足元を見て対応が変わるとも言われています。
人を見極める
さらにもう一つの意味としては、「履いている靴でその人を見極める」面があります。
汚い靴のままよりも、きちんと手入れされた靴を履く人の方が、きちんとした仕事ぶりや約束事を守りそうな印象を与えてくれるものです。
皇室の方々は
さて、日本の皇室の方々は良い靴を何度も修理して履き続けます。皇室御用達の日本靴の老舗メーカーは大塚製靴です。
老舗メーカーの大塚製靴
きっかけは、英国ロンドンの日本大使館に勤務する外交官「長崎省吾」が英国製靴の修理を創業者「大塚岩次郎」のもとに依頼した事から始まります。
英国製の見事な靴に感動
英国製の見事な靴に感動した岩次郎は、同じ靴を作るから分解してよいかと長崎省吾に再三頼みこみます。
根負けし承諾した長崎は、見事な靴を作り上げ岩次郎の腕前に感服します。
のち宮内省調度頭に就任した長崎が、明治天皇の御靴製作を拝命し今日の御用達メーカーとなりました。
参考
東急ハンズ 「靴・服のお手入れ」2018.9.4
はまれぽ.com